こべべに顔をつけない理由
こんにちは、こべべディレクターゆう子です。
母(作家:とし江)がこべべを製作し続けて
今年で9年になります。
「誰もやったことがない」
「どこにも前例がない」このこべべ は、
よくこんなお声もいただくのです。
「顔がない」
このことは9年経った今でも
言われ続けます。
私たちは「顔がない」という言葉を
決して否定的に捉えてはいません。
なぜなら十人十色、賛否両論の意見が
あって当然だと思っているからです。
お顔がないことが気になる方は
こべべを人形として見られているから
違和感があるのかなぁと。
私たちの中ではこべべは人形ではなく
着物を見てほしいという想いで製作していて、
あくまでメインは『着物』
分かりやすく言うと呉服屋さんにある
マネキンを小さくしたもの。と表現すると
なるほどと思える方もいるんじゃないかと^^
お顔のないマネキンって見かけると思いますが、
ショッピングしてても
皆さん全く気にならないですよね?
当たり前になっているせいもありますが
あれは洋服を見せるものとして
定着しているため、
顔がないマネキンに違和感を持つ人は
ほとんどいないんです
.
じゃ、なぜ着物を見せたいか? と言うと、
和ねりで製作するこべべは
全てが古布(こふ)の着物で作り上げています。
古布着物には現代の着物にはない
魅力的なものがたくさんあるんです。
今現在には見かけなくなった絵柄や
細部にまでこだわった染織技法、
奇抜な色合わせだったり
なめらかな手触りの質の良い正絹。
これらの素晴らしい日本文化を
後世へと残していくため、
こべべという新たな形で着物を魅せています。
こべべは着物を魅せるものですが
お顔がないことで見る人それぞれが
「このこべべは可愛らしいお嬢さんのよう・」
「このこべべは優しい表情の女性が思い浮かぶ・」
と想像をふくらませて見ることができるんです。
だから、こべべにはお顔はつけないのです^^
*
こべべファンの方はお顔がないから良いと
言ってくださる方がほとんどです^^
もっともっとこべべも広く知っていただければ、
いつかマネキンと同じように
「お顔がなくて当たり前」が定着してくれるのかなぁ?^^
こべべの可能性を信じてくださっている方に
本当に感謝感謝です。